例えば100日間、毎日続けていることはありますか。
イタリア出身のデザイナー、マルティーノ・ガンパーによる本書は、不用品となった椅子のパーツ解体し、サドルやライトなど他のパーツと組み合わせた、ユーモアたっぷりの椅子の作品集。そして1日1脚、100日間作り続けたことの記録集でもあります。
この本に掲載された椅子のうち、実際に座ることのできる椅子は何脚あるでしょうか。背もたれがギターになっている椅子《Musical
Chair》は、見るからに背もたれられない仕様ですし、ひじ掛け部分が「やぁ」と挨拶するように手を挙げている椅子もあります。
不思議なもので、人であるこちらが椅子の形に合わせてなんとか「座ってみれないかしら」という気持ちになってきます。地面に寝そべっている椅子なら、わたしも一緒に寝そべってしまおうか、と思うのです。
『100 Chairs in 100 Days and its 100
Ways』
Martino Gamper
third pocket edition,2012
Dent-De-Leone