本の紹介『眞贋のはざま オリジナルとコピー』西野嘉章

 

7月に発行された新札、全種類に出会いましたか。お店をやっているとよくお目にかかれる気がしますが、五千円札の津田梅子には先日ようやく出会うことができました。
本日ご紹介するのは、赤瀬川原平が千円札を模して制作し、それがのちに裁判へと発展した作品《零円札》が表紙の新刊です。
 
美術史学者の西野嘉章が、ホンモノとニセモノの対立について書いた本書。イッセイミヤケのバオバオをはじめとする類似商品を巡る話題に始まり、中国のパリ模倣都市、ダイヤモンドのレプリカなど、比較図版を用いながら論じています。「間違いなのか?意図したものなのか?」みなさまの真贋をお試しください。

『眞贋のはざま オリジナルとコピー』
西野嘉章
2024 平凡社